栄養価が格段に高い豚肉について

   遺伝子トレーサビリティ   育種・生産・流通の見える化へ    
 
  豚肉は、そもそもビタミンB1の含有量が高いことで知られていますが、 ここで紹介する豚肉はビタミンB1の含有量が、普通の豚肉の倍ほどあり、ウナギよりも多い新育種品種の豚です。 静岡県富士宮市にある富士農場というところで長年かけて育成された豚で、セレ豚と呼びます。  日本の食肉市場は、諸外国に比べてテーブルミートと呼ばれる消費嗜好が強いのが特徴です。 諸外国では、ハムやソーセージをはじめ加工用が圧倒的に多く、普通に焼いたりゆでたりする調理に対する品質はあまりよくないのが普通です。 味もあとでつけるため、味気のない食感もよくない豚肉が多いことも気がついている方も多いと思います。 そのため、日本での豚の飼育については、2つの大きな流れができています。 ひとつは、生産効率を追求した、餌糧効率のよい生育期間の短い豚の育種と生産です。 もうひとつは、伝統的な優良系統豚をベースにして食味や栄養価を追求した豚を育成し生産するというものです。 前者の安価・大量生産のほうは、それなりに意義はあるのですが、TPPの締結などで、市場の自由化が進行すれば、豚肉としては海外産との違いがあまりなく価格のみの勝負となり、厳しい競争と淘汰にさらされるものと考えられます。  後者のテーブルミートとしての品質や栄養価を重視した育種と生産の流れが、今後の国際競争に打ち勝つための今後の主要な取り組み課題となっていくでしょう。  この取り組みにおいて、育種を効果的に行い、生産管理および流通のトレーサビリティを確保するためにも、育成豚の遺伝子型を判定することは、極めて有効な手段となります。

このような新たな国際競争に打ち勝つために必要な豚の原品種は、意外にも日本の各地の養豚家が保有しており、これらは貴重な遺伝資源でもあります。 それで、養豚業界では、意外と元気があって、テーブルミートとして優秀な豚を作出するという試みが、盛んに行われています。 その中で、いくつかの成功例を概説していきます。 まず、そういった育成に欠かせない、優良な原品種を全種保有する日本最大級の種豚場といわれる富士農場の育成豚を紹介します。
  
  豚品種ギャラリーへ
  

図ー1 新しい育成品種の肉の栄養価と品質評価 ー富士セレ豚
  
   これまでの比較的品質のいい豚肉と比較しても、ビタミンB1含有量が倍であるのと、必須アミノ酸の含量が高いことが栄養的な特徴で、品質的にも、アミノ酸や旨み成分やオレイン酸が多いのが特徴です。 脂肪交雑と呼ばれるサシも高く肉が柔らかいことを示します。 また、脂肪融点が30度前後と体温よりかなり低いため、食べたあとの胃でのもたれ感がすくないなど、食感に優れている点も見逃せません。 この豚肉のビタミン含有量は、100gも食べたら1日の摂取量はOKぐらいの量です。 豚肉なら、100gでも200gでも、供給量はウナギよりはるかに多いのも大事なことです。 うなぎは、肉量が少なく、特に最近は資源の枯渇で高価になっており、ビタミンB1単価とすれば、この豚肉の数倍以上高価なものではないかと思われます。 

セレ豚の効能(栄養機能性)


豚(Top Pig Project)       豚品種ギャラリー
ペット遺伝子検査(犬)  遺伝子検査のページへ戻る  分子細胞生物学の世界へようこそ